当時、武道家としては最高潮時にあった植芝盛平と、円熟老成の境地にあった最晩年の武田惣角が、昭和8年から14年にかけて、相次いで来阪し、大阪朝日新聞社で久琢磨師らに教授した。そのとき写真に撮って残した技を整理、編纂し、解説を付したものが「大東流合氣武道傳書全十一巻」、通称「総伝写真集」である。この内、「総伝」と名が付くのは、第七、八、九巻にあたる「大東流合氣柔術極意總傳」のみであるが、通常全十一巻をまとめて「総伝」と呼んでいる。
一方で、武田、植芝両師から教授された技がすべて写真に記録された訳ではなく、琢磨会には写真に記録されていない技も伝えられている。そのため、当初は総伝写真集に登載された技だけを「総伝」或いは「総伝技」と称していたが、現在では写真集登載の有無にかかわらず、久師指導の技全てを「総伝技」と呼んでいる。
大東流合氣武道傳書全十一巻目録
第一巻 合気道 第一巻
第二巻 合気道 第二巻
第三巻 合気道 第三巻
第四巻 合気道 第四巻
第五巻 合気道 第五巻
第六巻 大日本綜合武道旭流柔術 第六巻
第七巻 大東流合氣柔術極意總傳巻 第七巻
第八巻 大東流合氣柔術極意總傳巻 第八巻.
第九巻 大東流合氣柔術極意總傳巻 第九巻
第十巻 合氣道第十巻警察官用捕技秘傳
第十一巻 合氣道第十一巻女子護身術